12歳の少女が見た「昭和75年」ミレニアム年、戦争経験者の祖母は白黒の世界に色をつけた プレイバック「昭和100年」

<当時の出来事や世相を「12歳」の目線で振り返ります。ぜひ、ご家族、ご友人、幼なじみの方と共有してください。> 今年は「西暦2000年」のミレニアムイヤーで、昨年末からカウントダウンイベントなどが続いた。「0」が並んでコンピューターが誤作動するという「2000年問題」は結局何も起こらず、無事に20世紀最後の年を迎えた。 テレビでは今世紀を振り返る番組をよくやっているが、ぎりぎり昭和の63年生まれの私には昭和の記憶もなく、あまり身近に感じられない。ただ、今年67歳になる祖母が集団疎開した話や東京大空襲で祖父母や妹を亡くした話を子供のころよくしていたので、昭和という時代は戦争ばかりしていたような暗い感じがする。テレビの昔の映像のように、カラーではなく、白黒のイメージなのだ。 アニメの「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」の中の昭和はのんびりしていて楽しそうだが、戦時中を描いたドラマなどはギャップが大きく、「非国民!」などと怒鳴る軍隊の怖い人たちばかりが出てきてテレビを消したくなる。 日本が一部の悪い人たちのせいで突然、戦争を始めたように見えるが、本当にそうなのだろうか。学校の授業でも明治以降はあまりやらないそうなので、だれか教えてほしい。 今年は5月の連休中に起きた高速バス乗っ取り事件に始まり、愛知県豊川市の主婦殺害、岡山県で母親を金属バットで殺した事件など17歳少年による凶悪犯罪が相次いだ。特に豊川の事件は「人を殺してみたかった」と言って見ず知らずの人を刃物で刺したという。 3年前に神戸で起きた「酒鬼薔薇事件」から少年犯罪はずっとニュースになっていて、11月には法律も改正されたようだ。テレビでは評論家みたいな人が「なぜ事件が起きたかをみんなで考えるべき」「社会全体の問題」などと言っていたが、私はあまり賛成しない。だって、クラスに人を殺すような子が何人もいるなら社会の問題だが、そんな子はいないし、「人を殺してみたい」などと言う子はかなり特別な子だと思うからだ。 逆に戦争は一部の人たちが悪いということになっているが、それだけで本当に日本中が戦争をしたのだろうか。もっといろいろ複雑な理由があり、それこそ社会全体にもそういう雰囲気があったのではないかと思う。

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