国から運送業の許可を受けずに荷物を運ぶ「白トラ」を営んだとして、兵庫県警交通捜査課と三木署は23日、貨物自動車運送事業法違反(無許可営業)の疑いで、兵庫県豊岡市の運送業の男(39)と同市の自動車部品販売業の男(37)を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。 県警は、男らが別の運送会社から名義を借りて営業していたとみている。 白トラは、許可を受けた事業者のトラックが緑ナンバーなのに対し、自家用の白ナンバーで運送する行為を指す。国土交通省は、今回のような名義借りを含め、許可や届け出なく有償で運送する行為を広く白トラと位置付け、取り締まりを進めている。 捜査関係者によると、男らは昨年11~12月、国交省から運送業の許可を受けないで、別の運送会社名義で認可された大型トラックを使い、3回にわたり加古川市から兵庫県市川町まで、有償で荷物を運送した疑いが持たれている。 白トラは物流業界でコスト競争が激化していることや、運転手不足による人件費の高騰などを背景に広がっているとみられる。運転手の安全に関する法規制が及ばず、過労運転や不当な低賃金などにつながる恐れが指摘されている。