オンラインカジノを常習的に利用していたとして、6月23日、警視庁はフジテレビ局員でバラエティ制作部企画担当部長の鈴木善貴容疑者(44)を逮捕した。鈴木容疑者は’24年9月22日から今年5月13日ごろまで、国内からカジノサイトにアクセスし、バカラやビデオスロットなどを行っていた常習賭博の疑いが持たれている。 「鈴木容疑者は5年ほど前からオンラインカジノを始めたと供述しています。とくに今年3月からは、わずか1ヵ月半の間に1億7000万円ほどを賭けたといいます。その期間中の収支は約1000万円のマイナスだったとみられています。 さらに、鈴木容疑者は同局のオンラインカジノに関する聞き取り調査に虚偽の説明をしたうえ、会社に露見し、処分を受けたあとも賭博を続けていたそうです。取り調べに対し、『会社をなめていた。続けていてもバレないと思っていた』『自分はギャンブル依存症だ』などと容疑を認めています」(全国紙社会部記者) 高額な賭け金を用意するために、周囲の関係者に借金までしていたという鈴木容疑者。24日の送検の際は、終始うつむいたままで、その表情をうかがい知ることはできなかった。 同じく24日には、同局の山本健太アナウンサー(27)も賭博容疑で書類送検された。山本アナは昨年2月~7月の間に約1250万円を賭け、収支はマイナス400万円ほどだったとみられる。 「山本アナは取り調べに対し、容疑を認めています。さらに鈴木容疑者の影響でバカラ賭博を知り、ハマってしまったと答えているようです」(同前) 高額の賭け金に加え、山本アナにもオンラインカジノを紹介するなどしていた鈴木容疑者。6月25日には株主総会を控えるなか、フジ局内でも混乱が広がっている。 「鈴木氏はこれまで『アウト×デラックス』や『さんまのお笑い向上委員会』などを手掛けていた敏腕演出家。明石家さんまさん(69)やマツコ・デラックスさん(52)からも絶大な信頼を置かれていました。今回の逮捕を受け、後を絶たない“不祥事ラッシュ”に上層部は頭を抱えています」(フジテレビ関係者) ◆関係者が明かす「意外な素顔」 鈴木容疑者は昼のバラエティ番組『ぽかぽか』でも総合演出を担当していた。フジテレビの有名番組をいくつも手がけていた鈴木容疑者とは一体どういった人物なのだろうか。鈴木容疑者の担当番組に関わっていた芸能プロ関係者が明かす。 「鈴木氏は非常に優秀な演出家で、現場でも人柄が良いことで有名でした。若手ADにも気さくに声をかけていて、偉ぶるところがまったくない。誰に対しても真摯に向き合う姿が印象的で、現場でも信頼を集めていました」 前出のフジ関係者も「演出としては優秀です。タレントに的確なアドバイスができる存在で、みんな一目置いていました。とくに吉本興業のタレントさんと距離が近いんじゃないですかね。大物芸能人にかわいがられる存在でしたね」と仕事ぶりを明かす。 関係者からの評判は良かったというが、一方で当初から「異常なギャンブル好き」は有名だったという。 「ギャンブル好きは有名で、スタッフの多くが知っていました。今回のオンカジ以外にも競馬やパチンコなど多くのギャンブルをやっていたとのことです。よく『ギャンブルにカネを使っているので貯金がないんだよね〜』と自虐的に言っていましたね。 それでもギャンブルがやめられないのか、『自分の服をフリマで売って、そのカネでパチンコに行ってきた』と話していたこともありました。当時は冗談だと笑っていましたが、いま思えば、どこまでいっても抜けられないギャンブル沼にハマっていたんでしょうね」(芸能プロ関係者) フジテレビは「社員が逮捕されたことを重く受け止めています。今後も警察の捜査に全面的に協力するとともに、再発防止に向け取り組んでいきます。視聴者や関係者の皆様には、ご迷惑をおかけしたことをおわびします」とコメントしている。今後はより一層、内部体制の見直しが急務となっている。