神奈川・座間市で男女9人が殺害された事件で、死刑が確定した白石隆浩死刑囚(34)の刑が27日、執行されました。 鈴木法相: 9名もの被害者の若く尊い人命が奪われるといった極めて重大な結果を発生させ、社会にも大きな衝撃・不安感を与えた事件。 死刑が執行されたのは白石隆浩死刑囚。 2017年に神奈川・座間市の自宅アパートで男女9人を殺害したとして逮捕・起訴されました。 東京地裁立川支部は「犯罪史上まれにみる悪質な犯行」などと断罪し死刑判決を言い渡し、刑はその翌年に確定していました。 被害少女の父親は、27日の死刑執行に無念さをにじませました。 被害に遭った女子高生の父親: 生きてて犯罪の意識が嫌でも周りから言われるでしょ。それを意識しててほしかった。死んでしまうとそれで終わりでしょ。 この事件では、SNSに「死にたい」などと投稿するなどした若い男女が相次いで被害者となりました。 自殺願望をほのめかす投稿をきっかけとした事件は、これ以降も相次いでいます。 6月、未成年者誘拐と自殺ほう助の罪で起訴されたのは、福島市の無職・岸波弘樹被告(36)。 岸波被告は2024年9月、SNSで知り合った10代の少女を「一緒に自殺する意思がある」などと偽って誘い出したうえ、少女の自殺を手伝い、死亡させたとされています。 岸波被告はこれまでに、福島県内で10代から20代の男女4人の自殺を手助けしたなどとして逮捕・起訴されています。 同様の事件があとを絶たない中、国会でも子供の自殺対策を巡って動きがありました。 6月5日、衆議院本会議で改正自殺対策基本法が可決・成立。 この改正法では、増加傾向にある子供の自殺対策に社会全体で取り組むことを明記するなどとしていて、今後に向けては、実効性のある対策の実施が求められています。