教員グループが女子児童の盗撮画像などを交流サイト(SNS)のグループチャットで共有したとされる事件で、名古屋市立小の教員、森山勇二容疑者(42)=性的姿態撮影処罰法違反容疑で逮捕=が、保護者向けに毎月配布する「学校だより」の作成担当で、児童を日常的に撮影する立場にあったことが市教育委員会などへの取材で判明した。愛知県警は立場を悪用して盗撮していた可能性があるとみて調べている。 市教委などによると、森山容疑者は学校の様子を伝える「学校だより」を作成するため、普段から学校行事や校外学習、休み時間中などの児童をデジタルカメラで撮影していた。 捜査関係者によると、森山容疑者はチャットの開設、管理についても認めており、「学校のデジカメを盗撮に使っていた」という趣旨の供述をしているという。チャットには女児のスカート内や着替えの様子などを盗撮した画像や動画約70点が投稿されており、校内で撮影されたとみられるものも複数あった。 全国の小中学校の教員10人程度が秘匿性の高いアプリを使って盗撮画像を共有し合っていたとみられ、いずれも匿名でやりとりしていたという。県警は教員らがチャットでつながった経緯などを調べている。 森山容疑者が勤務する小学校では26日夜、保護者説明会が開かれた。複数の保護者から「児童が体育の授業で更衣室で着替えた後に、森山容疑者と廊下で出くわす場面が何度かあった」「校内に隠しカメラがあるのではないか。しっかり調査してほしい」などといった声が上がったという。【式守克史、丘絢太】