「日本駆け込み寺」の補助金取り消し 2355万円返還命令 東京都

東京都は30日、コカイン所持などで元事務局長が警視庁新宿署に逮捕された公益社団法人「日本駆け込み寺」(清水葵代表理事)への補助金を取り消し、交付済みの計2355万円の返還命令を出した。 同法人が運営経費に充てた2023、24年度の「都若年被害女性等支援事業」補助金が取り消された。23年度は交付額の一部(約161万円)、24年度は交付済みの全額(約2194万円)の返還を命じた。 同法人の田中芳秀・元事務局長が5月18日、コカインを所持していたとして、麻薬取締法違反(所持)の疑いで新宿署に現行犯逮捕され、6月5日には同法違反(使用)容疑で再逮捕された。 都福祉局は元事務局長が相談者の20代女性に薬物を勧めたと認定。職員が個人の携帯電話で相談者と直接やり取りすることが常態化していたのが薬物勧誘につながったとみており、相談者が安心して利用できる環境を作ると定めた要綱に違反していると判断した。 都の担当者は「事業では(法人の携帯の使用が)当然だが、補助金の要綱には記載がなかった」とし、相談者との連絡先交換の禁止などを要綱に明記した。【柿崎誠】

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