在留資格「経営・管理」を不正取得か 容疑でスリランカ人の男を逮捕

営業実態がないペーパー会社の虚偽の決算書などを入管当局に提出し、外国人経営者らを対象とした在留資格「経営・管理」をスリランカ人に不正取得させたとして、神奈川県警は7日、同国人のモハメド・イルファン容疑者(44)=同県茅ケ崎市=を出入国管理法違反容疑で逮捕した。「やっていません」と容疑を否認しているという。捜査関係者への取材でわかった。 県警は昨年5月からこれまでに、イルファン容疑者を介して不正に在留資格を取得したなどとして9人を摘発している。県警はイルファン容疑者らが複数のペーパー会社を配下に、不正を繰り返したとみて調べる。 捜査関係者によると、逮捕容疑は2023年12月、営業実態のない自動車販売会社について虚偽の決算書などを出入国在留管理庁に提出し、経営者として据えたスリランカ人の男に「経営・管理」の在留資格を不正取得させたというもの。 これまでの捜査で県警は、イルファン容疑者らが複数の同国人について、配下のペーパー会社の従業員として雇用すると見せかけて、高度人材向けの在留資格「技術・人文知識・国際業務」(技人国)を取得させていたとみている。 さらに、技人国を取得してから一定期間が過ぎると、一部の者をペーパー会社の経営者などに据えて、在留資格「経営・管理」を取得させていたとみられるという。 県警はイルファン容疑者の関係先から約600社の資料を押収している。多くは営業実態が無いペーパー会社とみられ、同様の手口で多数の在留資格を不正取得していた可能性があるとみている。(奥田薫子)

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