いわき官製談合、加重収賄疑いで水道局職員を再逮捕 業者社長は贈賄疑いで

いわき市水道局の工事入札を巡る官製談合事件で、秘密事項の設計金額などを業者に漏らし、見返りに現金10万円の賄賂を受け取ったとして、県警捜査2課といわき中央署は9日、加重収賄の疑いで、いわき市水道局工務課技術主任の男(34)=いわき市泉ケ丘2丁目=を再逮捕した。また、10万円を渡したとして贈賄の疑いで、同市の管工事会社社長の男(74)=同市小名浜字定西=を再逮捕した。 水道局職員の男の再逮捕容疑は、昨年1月に市水道局が発注した平下平窪配水管改良工事の入札で、設計金額などを漏らし謝礼として社長の男から現金10万円を受け取った疑い。社長の男の再逮捕容疑は設計金額などの情報をもらい受け、現金10万円を渡した疑い。県警捜査2課は捜査に支障があるとして、2人の認否を明らかにしていない。 事件を巡り、県警は公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕した、社長の息子の専務の男(48)=同市小名浜字定西=は、贈収賄事件には関与していないとみている。 一方、水道局職員の男が社長の男に電話で情報を漏らした上、管工事会社の事務所で社長の男に金額が記入された設計書を直接手渡したとみられることが、福島地検への取材で分かった。 福島地検は9日、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の罪で水道局職員の男、公契約関係競売入札妨害の罪で社長の男、専務の男を起訴した。 起訴状などによると、水道局職員の男は2023年12月19日ごろ、社長の男に電話で最低制限価格の算定基準となる工事費などの金額を伝え、同29日に管工事会社の事務所で社長の男に設計書を渡し、同社に最低制限価格と同額で落札させた、としている。社長の男と専務の男は水道局職員の男から工事費などを教えてもらい、最低制限価格と同額で落札した、としている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加