東京都新宿区新宿のマンションの浴室で職業不詳成瀬壮一郎さん（35）の遺体が見つかった事件で、遺体の頭部にポリ袋がかぶせられていたことが10日、捜査関係者への取材で分かった。 警視庁捜査1課は同日、死体遺棄容疑で、職業不詳北誠一容疑者（30）＝同容疑で逮捕＝の地元の友人で、職業不詳の梨本俊弘容疑者（31）＝埼玉県上尾市原市＝を新たに逮捕。2人が成瀬さんの死亡の経緯も知っているとみて調べる。 梨本容疑者の逮捕容疑は6月27日ごろ、新宿区新宿のマンション一室の浴室で、成瀬さんの遺体にブルーシートをかぶせ、遺棄した疑い。梨本容疑者は「北容疑者から手伝ってほしいと頼まれ、断れなかった」と容疑を認めている。成瀬さんと面識はなかったとみられる。 捜査関係者によると、遺体の頭部にはポリ袋がかぶせられ、脱衣所の扉は外側から目張りされていた。成瀬さんは頭を鈍器のようなもので複数回殴られたとみられ、司法解剖の結果、死因は頭部外傷の疑いと判明した。 同課によると、2人は同24日にさいたま市内の量販店でブルーシートなどを購入し、その後マンションに出入りしていた。この時、成瀬さんは既に死亡していた可能性が高いという。 事件は今月1日午後に発覚。「異臭がする」との110番で駆け付けた警察官が遺体を見つけた。 北容疑者は容疑を否認する一方、「現場の部屋はアダルトビデオ（AV）の撮影や編集に使っていた」と説明。成瀬さんとは共同で事業をしていたとみられる。