八代市の路上で面識のない20代の女性の口をふさぎ、尻を触るわいせつな行為をした疑いで水俣警察署の警部補の男が10日、逮捕されました。 警察署でわいせつ事件などの捜査も担当していたという男、調べに対し容疑を否認しています。 『八代市の路上において、女性が男から体を触られるわいせつ事件が発生しました』 6月30日、熊本県警が送った『ゆっぴー安心メール』です。 発生から10日あまり、事件は思わぬ展開を迎えました。 【熊本県警 大島 誠吾 首席監察官】 「県民の信頼を裏切る結果となり、被害者をはじめ、県民の皆さまに深くおわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」 この事件の容疑者として逮捕されたのは現職の警察官。水俣警察署、刑事・生活安全課の警部補、東 和彦 容疑者(48)でした。 警察によりますと、東 警部補は6月29日の午後10時40分ごろ、八代市内の路上で1人で歩いていた面識のない20代の女性に背後から近づき、口をふさいで尻を触るわいせつな行為をした疑いが持たれています。 事件直後、「痴漢に遭った」と被害に遭った女性からの通報を受けた警察が防犯カメラの映像などから東 警部補を特定し、10日逮捕しました。 熊本県警は、これまで不祥事があってもカメラを入れての会見を拒否。しかし、今回は違いました。 警察官の逮捕を受け、10日夜、カメラを入れての記者会見を実施。 大島 誠吾 首席監察官が陳謝した上で、「事実関係を明らかにし、厳正に対処する」としました。 【前田 美沙希 記者】 「逮捕された警部補は、こちらの水俣警察署に勤務し、わいせつ事件などの捜査も担当。勤務態度に問題はなかったということです」 逮捕から一夜明け、住民は…。 【住民】 「普通に考えてやっちゃいけないことだと思う。どういう気持ちでしたのか聞きたい」 「警察がいるからこそ、安心して生活できているので、不安に思う」 「取り締まる警察がああいうことをしていいのか。やっぱり正義の味方でいてほしい」 【堂前 泉紀 記者】 「東 警部補を乗せた車が出てきました。中の様子はうかがえません。身柄が熊本地検に送られます」 東 警部補は調べに対し、「女性の体に手が触れたことは事実だが、わいせつなことはしていない」と容疑を否認しているということです。