39年前福井女子中学生殺人事件の再審公判は18日に判決 当時の裁判官 捜査員それぞれの思いは

39年前に起きた福井女子中学生殺人事件の再審・やり直し裁判の判決が18日に言いわたされます。再審無罪の公算が大きくなる中、事件に関わった裁判官や捜査員が今 何を思うのか、それぞれの思いをたずねました。 再審・やり直し裁判の判決を18日に控えた前川彰司さん(60)です。 日課のラジオ体操をして、朝食はトーストと納豆。普段通りの日常です。 ■前川彰司さん 「ある種不安というか、もしかしてどうなるかなという不安はないわけではないが、大丈夫だと思う ここまで来たのだから 事実ではないということで、堂々としていればいいと思う」 あの事件からおよそ39年。 1986年。福井市の市営団地で卒業式を終えたばかりの女子中学生が殺害され、その翌年に逮捕されたのが当時21歳の前川さんでした。 決め手となったのが、前川さんが当時出入りしていた暴力団の元組員Aの「血の付いた前川さんを見た」という証言。 その後の裁判でも、この目撃証言の信用性をめぐって判断が揺れ動きました。 一審では無罪判決が言い渡されたものの、控訴審では懲役7年の逆転有罪判決。 2度目の再審請求で検察側が開示した287点の証拠が決め手となって、ようやく再審が認められたのです。 判決を前にFBCの取材に応じたのは林正彦さん。 一審の福井地裁で無罪判決を言い渡した裁判官の1人です。 ■林正彦元裁判官 「新たな証拠が当時提出されていれば、さらに無罪判決の説得力が増したことは間違いない」 最初の裁判から30年あまりが経った今、林さんは後悔の念を口にします。 ■林正彦元裁判官 「我々が無罪判決を書いた 当時かなり説明を加えたつもりだが、結局は控訴審の裁判官を説得できていない そういった意味で無罪判決の説得力、あるいは論理構成とかの説明の工夫、こういったものを工夫すべきだったなという反省をした」 また、当時の捜査員にも話を聞くことが出来ました。 ■元捜査員 「Qあの事件はどう思うか?どう思うって正しい道で進行したと思う 県警が一生懸命に捜査して、前川を浮上させて、逮捕した私は犯人はそれやと思う 違うという判決が出たのなら、ほかに犯人がいないといけない そういうのはどうなるのかな」 一方、「前川さんが犯人」と証言した元組員については。 ■元捜査員 「Q裁判では減刑を図るような嘘の供述を繰り返していたという話もあるが? 核心に触れるとこやな 答えることはもうない 犯人が前川しかいないと聞いているから」「体が拒否反応を起こしている」 事件に関わった人たちのそれぞれの思い。運命の判決は18日の午後2時に、名古屋高裁金沢支部で言い渡されます。 FBCではこの判決の模様を特別番組でお伝えします。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加