特殊詐欺で県内過去最悪 富山市70代男性 1億8000万円超被害

富山市に住む70代男性が、検察官などを装う男からの電話で1億8000万円余りをだまし取られていたことが分かりました。 いまの形で統計を取り始めた2020年以降、県内で最悪の被害だということです。 富山中央警察署によりますと、今年3月、富山市の70代男性宅の固定電話に、NTTのカネモトを名乗る男から電話がありました。 内容は「あなたの電話を止めてほしいと依頼を受けている」というものでした。 その後、検事正のタケウチを名乗る男からの電話で「犯人の自宅を家宅捜索したところ、男性の名義の通帳が発見された。捜査協力が得られなければ逮捕する」などと告げられました。 また、「現在持っている現金を複数の口座に送金して、資金洗浄する必要がある」などといわれ、男性は指示されるまま複数のインターネットバンキングの口座を開設しました。 その後、通信アプリ「LINE」でのやり取りに移り、資金洗浄のためと言われて指定された個人名義や法人名義の口座に22回にわたって合わせておよそ1億8168万円を振り込んだということです。 検事正を名乗るタケウチとはその後連絡が取れなくなり、男性が警察に相談したことで詐欺の被害にあったと分かりました。 1億円を超す特殊詐欺の被害は、今の形で統計を取り始めた2020年以降県内では初めてで、過去最悪の被害額だということです。 警察は警察官や検察官が現金の引き出し、振込、郵送などを求めてくるのは詐欺の手口だとして家族や警察などに相談するよう呼びかけています。

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