林芳正官房長官は23日の記者会見で、反捕鯨団体「シー・シェパード」創設者ポール・ワトソン容疑者の国際手配解除に関し「捜査機関から逃亡を続ける人物の国際手配が解除されたのは極めて遺憾だ」と述べた。その上で「わが国の容疑者に対する逮捕状は引き続き有効だ。日本政府として、関係国に容疑者の身柄の拘束、引き渡しを求めていく方針に変わりはない」と強調した。 ワトソン容疑者は日本の調査捕鯨を妨害したとして、傷害などの容疑で日本の要請に基づき国際刑事警察機構(ICPO)に国際手配されていた。 ICPOは22日、国際手配を解除したとフランスメディアが伝えた。ICPOは「事件の事実関係についての判断ではなく、デンマークが日本への身柄引き渡しを拒否したとの新たな事実を踏まえて決定した」としている。