トランプ氏の選挙区割り案、議員が抗議の州外脱出 混乱のテキサス州

2026年の米中間選挙に向けて、トランプ大統領が共和党の議席を増やすために南部テキサス州の選挙区割りの変更を進めるよう求めたことが、強い反発を呼んでいる。採決を拒んだ民主党議員が州外に脱出し、議員らに逮捕状が発行される事態にまで発展した。 米国では、連邦議会の下院選に向けた区割りを定める線引きを各州が決めることができる仕組みがある。多数派を握った政党が、自分たちに有利に線引きを描き直すことは「ゲリマンダー」と呼ばれ、賛否を呼んできた。19世紀初頭のマサチューセッツ州知事ゲリーが線引きをしたいびつな形の選挙区が、トカゲのような怪物「サラマンダー」に似ていたことに由来する。 これが今回はテキサス州を舞台に大きな論争を呼んだ。選挙区割りの見直しは、10年に1度の国勢調査に合わせて実施されることが多い。だが今回は、前回2020年の国勢調査から5年後という異例のタイミングだけに、反発が強まっている。 テキサス州の共和党は26年の中間選挙に備えて、区割りを変更するための法案採決を目指してきた。これはトランプ氏の要請を受けた動きだと報じられている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加