性犯罪で有罪判決受けたヒップホップ界の大物コムズ被告「トランプ政権に赦免要請」

「パフ・ダディ」や「ディディ」の名で知られる米国ヒップホップ界の大物ショーン・コムズ被告が性犯罪で有罪判決を受けた後、トランプ政権に赦免を要請したという事実が弁護士を通じて確認された。 コムズ被告の弁護士ニコール・ウェストモアランド氏は5日、米CNNとのインタビューで「私が承知しているのは、われわれ(弁護団)は赦免と関連し(トランプ政権に)連絡を取って対話をした」と明らかにした。 トランプ大統領と懇意にしていたコムズ被告が側近を通じてトランプ大統領に赦免を要請したといううわさは以前からあった。また、トランプ大統領がコムズ被告の赦免を真剣に考慮しているという報道も出たことがある。 だがトランプ大統領は2日にニュースマックスとのインタビューでコムズ被告を赦免する可能性は大きくないとの考えを示した。 トランプ大統領は「私は彼と非常に親しかったしうまく付き合い良い人のように見えた。私は彼をよく知らなかったが私が大統領選挙に出馬した時に彼は非常に敵対的だった」としながらこうした状況がコムズ被告の赦免を「さらに難しくさせる」と話した。 トランプ大統領とコムズ被告は2000年代にニューヨークの社交界で親しくなったという。 ウェストモアランド氏は、コムズ被告がトランプ大統領のこうした言及後に自身の赦免の可能性をどのように考えているかとの質問に「コムズ被告は非常に希望的な人であり、私は彼がずっと希望的であることと信じる」と話した。 コムズ被告はラッパーで、プロデューサーとして活動しながら1990年代後半から米国ヒップホップ界で名声をとどろかせた。 彼は昨年9月に売買春強要、犯罪団体活動、売買春に向けた運送などの容疑で逮捕起訴された。 検察は彼が女性を性的に搾取するために長く私的なセックスパーティーを組織的に運営し、自身が見守る前で女性らにパーティーに招待された男性たちと性関係をするよう強要したと判断した。 検察はこの行為が単純な性犯罪を超え組織的な犯罪活動に当たるとみて組織犯罪処罰法である「RICO法」を適用した。 だがニューヨーク南部連邦裁判所陪審員団は先月2日に売買春強要2件と犯罪団体活動1件に対し無罪の評決を出し、売買春に向けた運送2件に対してだけ有罪を認めた。 売買春強要と犯罪団体活動容疑は最大で終身刑まで宣告される重犯罪であるのに対し、売春など不法性行為をする目的で女性とともに州境を越える際に適用される売買春に向けた運送罪は犯罪1件当たり最高量刑は10年にとどまる。 終身刑を回避したコムズ被告は10月3日の量刑を宣告される予定だ。 コムズ被告は陪審員の評決により最大20年の刑を受けることになるが、実際の量刑はるかに低くなるだろうとの見通しが出ている。

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