尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の夫人であるキム・ゴンヒ女史の「執事」と呼ばれたキム・イェソン氏が、仁川国際空港で逮捕された。 キム・ゴンヒ特別検察官(特検)チームは12日午後5時10分頃、仁川(インチョン)空港の搭乗棟にある121番搭乗ゲートで、キム氏に対する逮捕状を執行したと発表した。特検チームはその後、搭乗ゲート前に設けられた税関臨時X線装備検査台で25分間キム氏に対する捜索令状を執行し、キム氏のブリーフケースなどを押収した。飛行機に搭乗する際、持っていた物の他に荷物はなかったという。 キム氏は心境を尋ねる取材陣の質問に「特検の取り調べに誠実に協力する」と答えた。だが、キム女史との親交を利用して大企業から184億ウォン(約19億6千万円)の投資を受けたのか、逃避するための出国ではなかったのかなどに対する質問には答えなかった。 入国手続きを終えて入国場を抜け出してから、キム氏は「いかなる不法・不正にもかかわったことはない」と述べた。 空港の外に出たキム氏は、特検チームが準備した銀色のワゴン車に搭乗した。特検チームは、ソウル鍾路区(チョンノグ)のKT光化門(クァンファムン)ビルWESTに設けられた調査室にキム氏を連れて行き、本格的な調査に入る計画だ。逃走または証拠隠滅の可能性があるという判断があれば、調査後すぐに拘束令状を請求する可能性もある。 「執事ゲート」の中心人物であるキム氏は、2023年にキム女史との親交を利用し、キム氏自身が設立し株式を持つレンタカー会社「IMSモビリティ」にカカオモビリティなどから184億ウォンの不当な投資を受けたという疑惑が持たれている。 キム氏は今年4月、ベトナムに出国した。特検チームの出頭要求にも応じずベトナムに出国したことから、逃避のためではないかと疑われてきた。特検チームはその後、キム氏に対してパスポートの無効化とインターポールの赤色手配の手続きに着手した。キム氏の配偶者に対しても出国禁止措置を取った。 イ・スンウク記者 (お問い合わせ [email protected] )