ミャンマーを舞台にした国際的な詐欺事件で、愛知県警は13日、住居不定、無職丸杉龍実容疑者(31)=職業安定法違反の罪で起訴=を所在国外移送目的誘拐の疑いで再逮捕し、発表した。県警は認否を明らかにしていない。 県警によると、丸杉容疑者は昨年11月、名古屋市の高校生の少年(16)に対し、「海外に行きたいなら仕事はある。頑張れば月に数千万円は稼げる。渡航費も出る」などと誘い、同年12月2日、同市から中部空港まで少年を車に乗せて連行し、国外に移送する目的で誘拐した疑いがある。 少年はタイ経由でミャンマーに入国し、詐欺拠点で「かけ子」をしていたが、今年2月にタイ当局に保護されて帰国。5月に詐欺容疑で逮捕された後、少年院送致となった。丸杉容疑者は、少年と男2人をかけ子として、海外で特殊詐欺を行っている者に紹介し、雇用させたとして起訴されている。(野口駿)