福島県会津若松市のパチンコ店で12日未明、現金約2800万円が奪われる事件があり、強盗容疑で逮捕された男2人がその日のうちに強奪金を東京都内まで運び、回収役に渡していたことが18日、捜査関係者への取材で分かった。 2人は闇バイトに応募した可能性があり、県警はほかにも指示役や回収役ら複数の人物が関与したとみている。 県警によると、事件は12日午前1時50分ごろ、会津若松市一箕町のパチンコ店で発生。従業員の20代男性が拳銃のようなものを突き付けられて「金庫はどこだ、開けろ」と脅され、金庫にあった現金約2800万円が奪われた。 県警は13日までに、自称同県桑折町の専門学校生の男(19)と宮城県多賀城市笠神のアルバイト村山廉容疑者(21)を逮捕した。専門学校生が実行役、村山容疑者が運転手役とみられる。専門学校生は容疑をおおむね認め、同容疑者は否認している。 捜査関係者によると、その後の捜査で、村山容疑者らが事件後、車で約300キロ離れた都内の駅に向かったことが判明。専門学校生が改札内のトイレで回収役の男に小分けにした強奪金を渡したとみられる。 同容疑者らは都内に約2時間滞在した後、再び福島方面に戻り、それぞれ自宅などで身柄を確保された。 専門学校生は事件当時、サングラスやマスクで顔を隠していた。帰宅しようと店を出た従業員を脅し、従業員用通路から店に侵入したという。事件に使われた拳銃のようなものはおもちゃとみられ、従業員にけがはなかった。