カンボジア拠点詐欺 新人はマニュアル暗記、通話録音し「反省会」も

カンボジア北西部で特殊詐欺に関与したとみられる日本人29人が拘束された事件をめぐり、現地で特殊詐欺の「かけ子」をしたとして、愛知、栃木、千葉など6県警の合同捜査本部は20日に29人を移送中のチャーター機内で詐欺未遂容疑で逮捕し、21日発表した。いずれも認否は明らかにしていない。 「新人」のかけ子は、だましのマニュアルを暗記させられ、詐欺グループのメンバーらは自分たちの通話を録音し、一日が終わると「反省会」を開き、詐欺の成功率が上がるよう工夫をしていた。5月までの4カ月間で約14億円の詐欺被害に関与していた可能性があるという。 逮捕されたのは、いずれも住居職業不詳の19~52歳の男28人と50歳の女1人。 合同捜査本部によると、29人は仲間と共謀し、5月27日、カンボジア北西部・ポイペトの拠点で、警察官などをかたり、東京都八王子市の男性(64)に対し「あなたがマネーロンダリング事件の容疑者になっている。お金の流れを確認する必要がある」などとSNSの通話機能でうその電話をかけ、現金をだまし取ろうとした疑いがある。カンボジアの警察当局が拠点を摘発したため未遂に終わった。

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