神戸マンション女性殺害…東京で“男確保”の瞬間 同級生が明かした男の素顔とは【バンキシャ!】

神戸市のマンションで24歳の女性が殺害された事件。逮捕された男が24日、送検されました。男は事件当日、50分以上にわたり女性のあとをつけていたとみられています。職場での評価は悪くなかったとの証言もある、35歳の男の素顔とは。【真相報道バンキシャ!】 ◇◇◇ 24日午前9時すぎ。捜査本部が置かれている神戸市の警察署の前には、多くの報道陣の姿が。そこへ― バンキシャ! 「9時過ぎです。谷本容疑者が警察署から出てきて車に乗り込みました」 姿を現したのは谷本将志容疑者、35歳。うつむいたまま車に乗り込み、送検された。 バンキシャ! 「谷本容疑者を乗せた車が葺合警察署を出ました」 20日、兵庫県神戸市のマンションで片山恵さん(24歳)を、ナイフで刺し殺害した疑いがもたれている谷本容疑者。 谷本容疑者(35) 「殺意を持っていたかはわかりません」 容疑を一部否認している。 そして24日になって新たにわかったこと。谷本容疑者は事件当日、片山さんの職場近くから同じ電車に乗るなどして、50分以上にわたり、後をつけていたとみられる。 谷本容疑者はいったいどんな人物なのか? バンキシャ!は、谷本容疑者のおばに話を聞くことができた。 バンキシャ! 「最近会ったのはいつなんですか」 容疑者のおば 「去年かな。お墓参りで」 容疑者のおば 「自分にすごく自信持っている」 「聞いたらよくしゃべります、自分のことは」 「本当びっくり、信じられない。本当に申し訳ない」 谷本容疑者は自分の緊急連絡先として、このおばの連絡先を書いていたという。 容疑者のおば 「ひとりっ子だし、(両親と)つながりが希薄だから、いろいろ声かけてくれた私を書いていたんだと思います」 ◇◇◇ 容疑者を知る人たちを取材すると、その素顔が見えてきた。 バンキシャ! 「女性とのトラブルは」 中学時代の同級生 「全然なかったと思います。奥手なタイプだった」 これは、バンキシャ!が入手した防犯カメラの映像。事件から2日後の22日午後3時50分ごろに、東京・奥多摩町で撮影されたものだ。 映っていたのは金髪まじり、黒髪の人物。谷本容疑者とみられる。よく見ると、顔にはマスクが。 肩に小さなバッグをかけ、手には白い袋のようなものを持ち歩いて行った。この12分後。あとを追うようにパトカーが走って行く。 さらにその2分後、今度は赤色灯をつけた車が猛スピードで駆け抜けていった。その約10分後。 谷本容疑者は、防犯カメラからおよそ750メートル離れた場所で確保された。 確保の現場を目撃した人がいた。夫が撮影したという、写真を見せてもらうと―。防犯カメラに映っていた人物と同じ、金髪まじりの黒髪が確認できる。 確保を目撃した人 「男の人が叫んでて、刑事の人がおさえていた」 「もだえている、振りほどこうとしていた。そういうふうに見えました」 確保の時には抵抗する様子も見せていたという谷本容疑者。いったいどんな人物なのか? 谷本容疑者が子どもの頃を過ごしたのは大阪。24日、バンキシャ!は中学時代の同級生に話を聞くことができた。 バンキシャ! 「中学校3年間一緒だった?」 谷本容疑者の中学校の同級生 「中3まで一緒だった」 当時の谷本容疑者は“目立つ存在”ではなかったという。 中学校の同級生 「そんなのするんだぐらいの、人を殺すような」 「静かで無言。静かでしたよ」 一方、小学校からの同級生は。 谷本容疑者の小中学校の同級生 「野球部でチームメートでした。一緒に遊んだりもしていましたし、野球の部活で仲良くしていました」 野球部に所属していたという谷本容疑者。ポジションは内野だったという。 小中学校の同級生 「野球部に引っ張っていくようなキャラがいて、そいつのまわりにいる感じの人でした。引っ張っていく側ではない」 やはり、おとなしい性格だったという。 小中学校の同級生 「普通に真面目でいいやつだった印象ですね。集団でいると、おとなしめな感じではありましたね」 バンキシャ! 「学生時代に女性とのトラブルとか」 小中学校の同級生 「全然なかった、そういうものにあまり縁がないような、奥手なタイプの人だったと思う」 女性とのトラブルはなかったという。 20代になると、神戸市にある建設会社に就職したという谷本容疑者。 14年前、一緒に働いていた元同僚は。 元同僚 「いたって真面目でしたよ。性格は、別にカーッとくるタイプではなくて、人に合わすタイプだったね」 「僕もかわいがっていたので、プライベートでご飯食べに連れて行ったり、一緒にバッティングセンターに行ったり」 当時の仕事ぶりは“真面目”だったという。 ◇◇◇ そして、2023年5月には東京の会社へ転職。ドライバーとして働き始めた。 この会社の社長も、谷本容疑者の仕事ぶりについて同じ印象を持ったという。 ドライバー業 社長 「ものすごく明るく、仕事は真面目です。無遅刻・無欠勤・勤務態度もものすごく良く、お客様からもすごく評判が良くて、最高のドライバーでした」 ここでは、4畳半の社員寮で暮らしていた。 ドライバー業 社長 「みんなと共同生活もちゃんとできていましたし、問題はありません」 「趣味がバレーボールをやっているらしいんですけど、子どもにも教えてたっていう話は聞きました。合宿をやったり」 谷本容疑者は東京での生活になじんでいたという。そして8月のお盆休みには…。 ドライバー業 社長 「仕事も一生懸命やってくれていますので、往復の新幹線代とかも会社のほうで払ってあげるから里帰りしてきなさいということで」 「小さいスーツケース持って『いってきます!』って感じで、笑顔で出て行ったっていうのはうちの社員から聞いております」 笑顔で“帰省する”と話したその3日後、谷本容疑者は片山恵さんの殺害に及んだとみられる。その行動には、いまだ多くのナゾが―。 谷本容疑者は、東京から神戸市内に入った後、殺害された片山恵さんの自宅近くのホテルに事件の数日前から宿泊していたことが、24日、捜査関係者への取材で新たにわかった。 また事件当日は、片山さんの職場近くから同じ電車に乗車するなどし、50分以上にわたりあとをつけたとみられている。その足取りからは片山さんへの“強い執着”が浮かび上がる。 だが逮捕から2日。谷本容疑者は、片山さんと面識があったという趣旨の供述はしていない。 専門家は、容疑者が神戸に来てから事件までの間に、狙う人物を探していた可能性を指摘する。 元神奈川県警 捜査一課長 鳴海達之 氏 「ターゲットを誰にしようかという物色行為の中で、今回の被害者が目にとまったんだろう。見た感じとか、抵抗されそうだとか、そういった事を容疑者なりに考えていたんだと思う」 ◇◇◇ 職場の社長は谷本容疑者が逮捕された22日、出社しない容疑者にこんなメールを送っていた。 ドライバー業社長 「谷本くんの今の行動は、社会人として認められません。帰れない事情があるなら、連絡ください」 しかしその後、返信は来なかったという。 ドライバー業社長 「僕は自分の子どものように接していたんですが。一報聞いてもうショックしかありません」 (2025年8月24日放送「真相報道バンキシャ!」より)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加