イスラエル、要衝ヘルモン山掌握進める 領内に60人派兵とシリア

Suleiman Al-Khalidi Jaidaa Taha [カイロ 25日 ロイター] – シリア暫定政府は25日、イスラエルがヘルモン山付近の国境に近いシリア国内の地域を掌握するため60人の兵士を派遣したと発表した。こうした行動はシリアの主権を侵害する上、地域の安全保障にさらなる脅威をもたらすとした。 これに対しイスラエル軍の報道官は、シリア南部における通常の活動を実施したが、レバノンとの国境に近くヘルモン山付近のベイト・ジンでは実施していないと主張した。 イスラエルとシリアは、シリア南部における紛争の収拾へ向け米国の仲裁による話し合いを進めている。シリア暫定政府は、最終的に幅広い政治的協議に道を開く可能性のある安全保障の取り決めに到達することを望んでいる。 シリア暫定政府によると、この日の問題はベイト・ジンを見下ろす戦略的高台の近くで起きた。地元住民の話では、イスラエルはこの地域で6人のシリア人を逮捕した。 シリア外務省は声明で「この危険な軍事行動は地域の平和と安全保障に直接的な脅威になると考えられる」と強調した。 一方、イスラエル軍はシリア南部における今回の活動で逮捕は全くなかったが、軍の脅威になるとみなされた接近する人物1人を拘束したと説明した。 この地域はレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラやパレスチナの過激派による武器の密輸の舞台となったことで知られている。

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