神戸市のマンションで女性が殺害された事件。逮捕された男は女性が仕事を終えて会社を出る前から周辺をうろついていたことがわかっています。 男は女性について、「全く知らない人です」と供述していて、この事件に不安を募らせた方も多いと思います。身近に潜む危険から、私たちが身を守るためには、どのようなことに気を付けたらいいのでしょうか? 教えていただくのは、県警の防犯アドバイザー、末永 考さんです。普段歩いているときにも、周囲を警戒することが大切だといいます。 (防犯アドバイザー・末永考さん) 「なかなか普通に歩いているときに後ろに気を使って歩くのは難しい部分があるが、信号待ちのときに一回振り返ってみて、不審者がいないか確認してもらうのが大事」 不審な人を見かけた場合はそのまま目的地に向かわず、近くの店に入るなどしてまずはその場を離れることが重要だと話します。 自宅のエントランスでも注意が必要です。 (防犯アドバイザー・末永考さん) 「実際にカギで開けるパターンが多いですが、かざしてオートロックを解除する前に、一度振り向いてもらい不審者がいないか確認して、大丈夫だと確認してから入る。もし不審者と見合ってしまい不思議な雰囲気になったときには別の場所に避難して、しばらく経ってから戻ってきて一人だと確認して入ってもらう」 エレベーター内で被害に遭ったとみられる今回の事件。回避するためには、乗る前や乗ったあとの対策が必要だといいます。 (防犯アドバイザー・末永考さん) 「エレベーターに乗るときの注意点として、乗る前に一度誰かがいないかを確認してもらうことが重要。もし怪しい、不審者かなと感じた際はお先にどうぞと先にいかせ、手間だが一人で乗っていただくほうがベター」 エレベーターの中では、操作盤の近くに立ち、すぐにボタンを押せる体勢を取ることも有効です。 (防犯アドバイザー・末永考さん) 「このように操作盤の近くに立ってもらい、中の広いスペースに体を向けて、何かあったら止まれるような状況にしていくのが大事」 不審者と1対1にならない工夫や、防犯ブザーの携帯も心強い対策になります。 (防犯アドバイザー・末永考さん) 「防犯ブザーは女性や小さいお子さんは持っていただくのが大事。つける場所としては、日ごろから使っているカバンやリュックなどの手の届く場所。犯罪を犯そうとする人に対しても、私は防犯意識が高いんだというPRになる」 末永さんは、防犯対策として、「隙を作らないこと」が重要だと強調します。 (防犯アドバイザー・末永考さん) 「特に若い方だとイヤホンをつけてスマホで音楽を見ながら歩いたり、動画を見ながら歩いたりという方が多いが、そこに集中して周りのことを全く気がつかないということが見受けられる。/自分を守るために注意を払わないといけないのは非常に理不尽なことだが、自分の身を守るために、そういった知識だけは持ってもらい、意識を持って注意を払ってもらうことが大事」 自分の身の安全を守るためには、日常の中でできる防犯への意識が欠かせません。