参院選・自民候補を当選させようと投票見返りに報酬を約束した疑い パチンコ店社長の男ら6人を公職選挙法違反の疑いで逮捕 鳥取県

鳥取県警などの合同捜査本部は26日、7月に行われた参院選で、比例代表で立候補していた候補者を当選させようと、従業員に投票を促し、その見返りに金銭を支払う約束をした疑いで、パチンコ店を運営する株式会社「デルパラ」の代表取締役の男(50)と、この会社の幹部5人を逮捕したと発表しました。 公職選挙法違反の疑いで逮捕されたのは、パチンコ店を運営する「デルパラ」の代表取締役の男と、いずれもデルパラの幹部社員で管理本部長を務めていた44歳の男(米子市)や、総務部長の53歳の女(境港市)など計6人です。 鳥取県警によりますと、6人は2025年7月、参院選に自民党の比例代表として立候補した阿部恭久氏を当選させようと、従業員ら60人に投票を促し、その見返りに「残業代」という名目で現金4000円や3000円を手渡す約束をした疑いがもたれています。阿部氏は全日本遊技事業協同組合連合会の理事長を務めていて、参院選では落選しています。 7月中に、代表取締役の男が管理本部長の男と総務部長の女に、参院選で阿部氏への投票を指示。その後、管理本部長と総務部長は、店長クラス以上を対象にWEB会議で投票するように呼び掛けました。具体的には、期日前投票で阿部氏に投票した投票用紙を写真に撮って店長に提出させ、店長から本部に報告をさせるようにしていたということです。 HPなどによりますとデルパラは鳥取県に6店舗、そのほか東京、茨城、神奈川、埼玉、岡山、山口、鹿児島に25店舗を展開しています。鳥取県警によりますと、デルパラは2023年4月に米子市から東京都へ本社を移しましたが、現在も本社機能の一部が米子市内の事務所にあり、逮捕された管理本部長の男と総務部長の女はそこで働いていたとみられています。 警察は6人の認否を明らかにしていませんが、全国で250人以上に報酬の約束をしていた疑いがあるとみて調べを進めています。

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