兵庫の特殊詐欺被害、過去最悪の昨年上回るペース 20~40代で急増

兵庫県内の今年上半期(1~6月)の特殊詐欺被害が962件に上り、過去最悪だった昨年の同期(599件)よりも約1・6倍に増えたことが県警のまとめで分かった。増加分の大半が警察官をかたり捜査名目でだます「ニセ警察詐欺」で、20~40代を中心に被害が広がっていた。被害者は高齢者が多いとされたのも今は昔。県警は若者や中年層に向けた対策を急ぐ。 県警によると、上半期の特殊詐欺の被害額は昨年を上回り、約30億3600万円(昨年同期比約21億円増)。このうちオレオレ詐欺は、248件増の325件約20億2600万円(同約17億1600万円増)で、被害拡大の要因となっている。 オレオレ詐欺のうち、警察官をかたり偽の逮捕状をちらつかせ、現金をだまし取るニセ警察詐欺の手口が昨年ごろから多発。若い世代で被害が相次いでいる。 今年の被害を年代別でみると、20~40代が約半数を占め、昨年同期比で151件増加。特に30代は昨年の5件から71件と大幅に増えた。65歳以上の高齢者も61件増えたが、割合は全体の3割超にとどまった。昨年は20~40代が2割ほどで、高齢者が約7割を占めたのと比べると、1年で構図が大きく変わっている。 手口も近年、巧妙化の一途をたどる。ATMでの振り込みやコンビニなどでの電子マネー購入で、だまし取られることが多かった。だが、インターネットバンキングで現金を振り込むケースが増え、銀行員や店員らの声かけなど水際対策が難しい状況になっている。 県警は、ニセ警察詐欺の対策として、やりとりをまとめた動画や音声データをホームページなどで公開。県警生活安全企画課の山本修次席は「一度聞くと被害に遭った時、詐欺だと気付いてもらえる」と話す。 「詐欺事件に関与した疑いがある」と電話があり、LINE(ライン)のビデオ通話に移行する手口が相次いでおり、山本次席は「警察官が交流サイト(SNS)で連絡したり、電話で逮捕状を見せたり、お金を預かることはあり得ない」とし「手口の特徴を知って身を守ってほしい」と呼びかけた。(篠原拓真)

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