《覚悟の実名告発》17歳で富豪から性的暴行、英アンドルー王子からの被害も訴え…世界中から注目された元少女の人生

〈「若ければ若いほどいい」「裸でマッサージをさせて」少女を捕まえ、50代男性と性交させ…英国育ちのインテリ女性が“モンスター”と呼ばれるまで〉 から続く 欧米の政財界の有力者を巻き込み、世界に衝撃を与えた性的スキャンダル「エプスタイン事件」。この事件の未公開資料、通称「エプスタイン・ファイル」を巡る問題が、米トランプ政権を揺るがす騒動に発展している。 資産家のジェフリー・エプスタイン元被告(2019年に逮捕・起訴され、同年66歳で死亡)が、未成年の少女達に金銭を払い、性行為の相手をさせていたとして、児童買春で起訴されたこの事件。そもそも、一体何があったのか? 在米ライターの堂本かおる氏が寄稿した。(全4回の3回目/ 続き を読む) ◇◇◇ 「エプスタイン事件」のカギを握る4人の人物。 #1 、 #2 では事件の首謀者であるジェフリー・エプスタインとその恋人・ギレーヌ・マクスウェルを取り上げた。3人目は、この事件の被害者だ。 ■ヴァージニア・ ジュフリー(Virginia Giuffre) ヴァージニア・ジュフリーはエプスタインとマクスウェルからの虐待に声を上げ、長年にわたって果敢に闘った女性だが、今年4月、オーストラリアの自宅で自らの命を絶った。 ヴァージニアは1983年生まれ、フロリダ州で育っている。わずか7歳から家族の友人に性的虐待を受けていたと言い、荒んだ家庭環境に耐えられず、12歳で家出。一時期、セックス・トラフィッカー(=性的人身売買を行う人物)とも暮らしたが14歳で自宅に戻っている。 17歳の夏、トランプがフロリダ州に持つ邸宅・マールアラーゴで父親がメンテナンスの仕事をしていたことから、ヴァージニアもマールアラーゴの中にあるスパのロッカールーム係員として働くこととなった。それまで見たことのないマールアラーゴの高級な雰囲気に息を飲んだヴァージニアは、マッサージ・セラピストになりたいと願うようになった。 トランプの友人エプスタインの恋人としてマールアラーゴに出入りしていたギレーヌ・マクスウェルはそんなヴァージニアに目を付け、「エプスタインがマッサージ師を探しているから今夜、 面接に来ない?」と声を掛けた。 マクスウェルの親身な態度を信じ、マッサージ・セラピストになる絶好のチャンスだと思った17歳のヴァージニアを待っていたのは、全裸で横たわるエプスタインだった。エプスタインに服を脱ぐよう指示されたヴァージニアは、過去の経験から「これが人生のあり方だ」と思ったという。何かを得るには、幼い自分の性を差し出さねばならないのだと。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加