友人2人がナイフでめった刺しされた現場にいた女性は事件発生から4年間眠り続けた…35カ国でベストセラーになった犯罪スリラーの読みどころ（Bookレビュー）

友人2人がナイフでめった刺しにされた現場で、凶器を握ったまま発見された女性・アンナは4年間も眠り続けた──。 この奇妙な事件を描いた犯罪スリラー小説がある。35カ国でベストセラーとなった『眠れるアンナ・O』（新潮社）だ。 事件の謎を解明するため、眠り続けるアンナを目覚めさせる任務を負った睡眠と犯罪心理の専門家ベンが直面する予想外の展開を描いた一作。 同書の読みどころとは？ 2024年に『イッツ・ダ・ボム』で第31回松本清張賞を受賞しデビューした作家・井上先斗さんが綴った書評を紹介する。