米軍は9月2日、カリブ海で違法薬物を積んでいたとされるベネズエラ発の船舶を攻撃し、11人を殺害した。トランプ大統領が明らかにした。政権がカリブ海地域に軍艦を増派して以来、初めての作戦となる。トランプ氏は、ボートが爆発・炎上する様子を撮影したとみられるドローン(無人機)からの動画を自身のSNSに投稿。ルビオ国務長官は「せいぜい船のエンジンを撃たれるか、少量の麻薬を押収される程度でお咎めなしで済む時代は終わったと、大統領は明言した。米国人を殺す麻薬カルテルに戦闘を仕掛けていく」と述べた。 米軍は2日、ベネズエラ発の麻薬密輸船とされる船舶を攻撃。11人を殺害した。 トランプ大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に映像を投稿。高速艇が爆発・炎上する映像で、ドローンから撮影したとみられる。 トランプ政権がカリブ海地域に軍艦を増派して以来、初めての作戦となる。 トランプ氏は乗組員について、ベネズエラの犯罪組織のメンバーだと説明。船は「大量の麻薬」を積んで米国に向かっていたため、国際水域で攻撃を行ったという。 米政府は2月、この「トレン・デ・アラグア」をテロ組織に指定していた。 ルビオ国務長官は次のように述べた。 「大統領の説明は極めて明快だ。 ベネズエラを出発した、麻薬テロ組織の麻薬船を破壊したということだ。 せいぜい船のエンジンを撃たれるか、少量の麻薬を押収される程度で、お咎めなしで済む時代は終わったと明言した。 今後は、米国人を殺す麻薬カルテルに戦闘を仕掛ける」 トランプ氏は、この組織がベネズエラの大統領の支配下にあると改めて主張したが、ベネズエラ政府は否定している。 米海軍はカリブ海に、通常を上回る規模で戦力を展開している。 米国は8月、マドゥロ大統領の逮捕につながる情報への懸賞金を増額。マドゥロ氏が麻薬取引や犯罪組織と関係していると非難したため、米海軍の真の標的は、ベネズエラ政府ではないかとの懸念が浮上している。