「組織的、構造的な問題点があった。県警察の最高責任者として責任を痛感」神奈川県警本部長が謝罪 川崎市ストーカー殺人事件で調査結果公表

神奈川・川崎市で2025年4月、住宅の床下から岡﨑彩咲陽さん(当時20)の遺体が見つかり、住人で元交際相手の白井秀征被告(28)が殺人などの疑いで逮捕・起訴された事件で、神奈川県警の一連の対応は「不適切・不十分」だったとする調査報告書が公表され、神奈川県警トップの和田薫本部長が会見を開きました。 和田本部長は「被害者の女性やその親族からの相談等に対する不適切な対応について、深くおわび申し上げます」としたうえで「被害女性のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、ご遺族の方々に謹んで哀悼の意を表します」と述べ、15秒ほど深く頭を下げ謝罪しました。 「不適切・不十分」な対応を招いた背景として、和田本部長は「警察署、県警本部のそれぞれにおいて体制が形骸化し、本来発揮すべき機能が発揮できなかったといった組織的、構造的な問題点があった」としました。 県警トップとしての責任については「県警察の最高責任者として責任を痛感している」と述べました。 また、岡﨑さんの父から本部長と面会したいという要望があり、3日夕方、県警本部で直接謝罪をしたということです。 一方、適切かつ十分な対応が行われていれば岡﨑さんの命を救えていたかについては、「白井被告や岡﨑さんと接触をはかるなど組織的な初動対応がなされていれば、警告、禁止命令等の措置や岡﨑さんの安全を確保する措置を講じることがをできた可能性があった」としたものの、「警察の不適切な対応と、岡﨑さんが亡くなられた因果関係については一概に申し上げることは困難であると考えている」としています。

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