守田英正&田中碧が居ぬ間に…佐野海舟、代表ボランチもゴールも奪う!「アピールしないと置いていかれる」

【オークランド近郊(米カリフォルニア州)4日(日本時間5日)=金川誉】サッカー日本代表は米国遠征のメキシコ代表戦(6日)=同7日=に向け、冒頭約20分のみを報道陣に公開し、その後は非公開で戦術練習を行った。守田英正(30)=スポルティング=、田中碧(26)とボランチの主力2人を欠く中で迎える一戦は、MF佐野海舟(24)=マインツ=の先発が濃厚。ボール奪取力を武器にドイツで評価を高める新鋭は、森保ジャパンでの定位置取りの鍵に「得点力」を挙げた。 26年W杯が開催される米国の地で、佐野海は静かに胸に秘めた思いを明かした。「自分のベースは崩さずに、そこから攻撃の部分でどれだけできるか。得点はアピールになると思いますし、自分自身も課題としている部分なので、そこはどんどん狙っていきたい」。守田、田中が不在の今回。代表初ゴールを奪うことが、ポジション奪取に近づくと感じ取っていた。 今回、負傷で招集が見送られたボランチのふたりは、ともに攻撃力が魅力だ。守田は北中米W杯のアジア最終予選で3得点、田中は22年カタールW杯のスペイン戦で決勝ゴールを挙げてヒーローになった。佐野海は昨季ドイツ1部マインツで、総走行距離1位、デュエル(1対1での奪い合い)勝利数は第4位を誇る守備力が武器。代表ではゴールがなく、ドイツでも昨季34試合無得点。ボールを運ぶ推進力など攻撃面の長所はあるが、得点で試合を決定づける存在ではなかった。 森保ジャパンの中盤には、主将であり、ドイツ・シュツットガルト時代には2年連続でデュエル王にも輝いた遠藤が君臨。プレースタイルが近いタイプの佐野海がレギュラーを奪うには、攻撃力で守田や田中に匹敵する力が必要だ。現在、マインツでも得点力アップの課題に取り組み、シュートについては「去年とかは結構、思いっきり打っていた。でもそれはなくそう、と。コースを狙うことは、日々の練習から意識しています」と成長を目指している。 J1鹿島からマインツ移籍決定後の24年7月に不同意性交容疑で逮捕され、後に不起訴処分となった佐野海。今年6月に約1年4か月ぶりに日本代表に復帰したが、ポジション争いでは大きく出遅れた。「自分はアピールしないと置いていかれる立場」と自覚する。米国遠征のチャンスを生かし、“鉄板”ボランチ3人を脅かす存在となれるか。いつの時代も、代表が強くあるためにはチーム内競争が欠かせない。 〇…前田が今夏に所属セルティックから移籍する可能性があったことを明かした。代表合流が予定より1日遅れた理由で、他クラブへの移籍・登録の期限の最終日まで相手と交渉を続けていたと説明。しかしセルティックがオファーを受け入れず「個人としては(相手クラブと)合意した部分はあったので、チャレンジしたい気持ちはありましたけど、セルティックに残ると決まったので、しっかりチームで頑張りたい」と話した。この日行われたサイドからのシュート練習では三笘、伊東とともに左ウィングバックに入った。

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