【釧路】オホーツク管内斜里町の知床半島沖で2022年4月、小型観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没し、乗客乗員20人が死亡、6人が行方不明になった事故で、釧路地検が、運航会社社長の桂田精一容疑者(61)=業務上過失致死などの容疑で逮捕、送検済み=について、業務上過失致死と業務上過失往来危険の罪で起訴する方針を固めたことが4日、捜査関係者への取材で分かった。勾留期限の9日に起訴する見通し。海難事故で乗船していない運航会社社長を起訴し、責任を問うのは全国で極めて異例。 地検は、出航や航行中止を判断する運航管理者である桂田容疑者が、事故当日の22年4月23日、斜里町に強風、波浪注意報が出され、荒天の可能性を把握しながら、出航させたことが沈没事故の最大の原因になったと判断したとみられる。