「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東隆行さん=当時(72)=が2013年に射殺された事件で、殺人罪などで起訴された特定危険指定暴力団工藤会系組幹部田中幸雄被告(58)の初公判が京都地裁で11月26日に開かれることが分かった。地裁が3日、明らかにした。田中被告の「犯人性」が争点で、今も明らかになっていない事件の背景を検察側がどう説明するか注目される。 裁判官と検察側、弁護側が争点などを絞り込む公判前整理手続きを昨年2月から継続的に実施していた。弁護側は無罪を主張する方針。 田中被告の逮捕は22年10月で、翌月起訴された。起訴状によると、田中被告は13年12月19日午前5時45分ごろ、氏名不詳者らと共謀し、京都市山科区の王将フードサービス本社前で、大東さんの腹や胸を拳銃で撃ち、失血死させたとしている。 関係者によると、2人の明確な接点は確認されておらず、間接証拠を積み重ねて田中被告が実行したと立証するとみられる。動機も不明で、京都府警は指示した人物がいるとみて捜査を続けている。