埼玉県鶴ケ島市若葉2丁目の有料老人ホーム「若葉ナーシングホーム」で女性2人が刺されるなどして死亡した事件で、1人に対する殺人容疑で逮捕された、この施設の元職員で無職の木村斗哉(とうや)容疑者(22)=同県熊谷市箱田4丁目=が「4桁の暗証番号を入力して出入り口の鍵を開け、建物内に入った」と供述していることがわかった。県警が16日、明らかにした。 県警によると、木村容疑者は昨年7月までこの施設に勤めており、暗証番号は当時と変わっていなかったとみられるという。県警は、木村容疑者が、正面の出入り口ではなく、施設職員らが利用するほかの出入り口から入ったとみている。 防犯カメラの映像などから、木村容疑者はフードやマスクで顔を隠して、手袋もはめていたとみられ、県警は計画性があったとみている。 県警によると、木村容疑者は15日午前2時ごろ、施設内で入居者の小林登志子さん(89)を刃物のようなもので切りつけ、殺害した疑いがある。県警は16日午前、木村容疑者をさいたま地検に送検した。 木村容疑者は、死亡したもう1人の入居者、上井アキ子さん(89)の殺害もほのめかしているといい、県警が調べを進める。(小崎瑶太)