大阪府や兵庫県を中心に覚醒剤を密売したとして、兵庫県警薬物銃器対策課は16日、麻薬特例法違反容疑で、大阪府東大阪市東鴻池町の無職、辻光一(59)=覚醒剤取締法違反罪で起訴、内縁の妻で無職の大橋直子(55)=同=の両被告を逮捕、送検したと発表した。辻容疑者は「自分で使うものだった」と容疑を一部否認し、大橋容疑者は「知りません」と容疑を否認している。 2人は令和4年1月ごろから覚醒剤の密売を始めたとみられ、同課は少なくとも顧客約200人に覚醒剤を売り渡したとみて入手ルートなどを調べている。 逮捕・送検容疑は共謀し、令和5年7月~7年2月、兵庫県や大阪府を中心に複数人に覚醒剤を販売したとしている。 県警によると、覚醒剤は1㌘当たり4万7千円で取引。両容疑者は同月までの約1年半の間に顧客84人に販売し、約1800万円を売り上げていた。覚醒剤の受け渡しは対面や配送で行い、やりとりには秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」を用いていたとみられる。 逮捕された顧客の1人の供述で事件が発覚。今年2月、自宅で覚醒剤約19・034㌘、大麻約15㌘などを所持したとして覚醒剤取締法違反(営利目的所持)などの容疑で現行犯逮捕。起訴されていた。