和歌山の2歳女児虐待死事件で両親を起訴 保護責任者遺棄致死の罪

当時2歳の長女に暴力などの虐待を加えて治療を受けさせずに死亡させたとして両親が逮捕された事件で、和歌山地検は16日、父親の平晴流容疑者(26)と、母親の菜々美容疑者(26)=いずれも和歌山県紀の川市=を保護責任者遺棄致死の罪で起訴し、発表した。地検は認否を明らかにしていない。 起訴状などによると、両容疑者は長女の流菜ちゃんに暴力などの虐待を加えて極度にやせ細らせ、7月7日ごろにあごを骨折するけがを負わせて十分に食事を取れなくしたとされる。さらに両容疑者は共謀し、低栄養状態に陥った流菜ちゃんに必要な治療を受けさせず、外傷性ショックで死亡させたとされる。 県警によると、7月10日朝、菜々美容疑者から「子どもが息をしていない」と119番通報があり、事件が発覚した。搬送時に流菜ちゃんは心肺停止状態で、司法解剖の結果、あごの骨折のほか顔などに皮下出血があり、内臓損傷も判明した。体重は標準の約半分の6キロ程度だったという。 両容疑者は暴力だけでなく、流菜ちゃんに十分な食事を与えず、1人で自宅に残して外出するなどの虐待を日常的に加えていたとみられる。両容疑者は県警の調べに対し、流菜ちゃんが亡くなる約2カ月前の5月ごろから「虐待をエスカレートさせた」という趣旨の供述をしているという。(榊原織和)

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