【AFP=時事】アイルランドの首都ダブリン南西部サガートにある難民認定申請者を収容するホテル前で21日、10歳女児への性的暴行容疑で逮捕された26歳の男が難民認定申請者だったと報じられたことを受け、抗議デモが行われた。参加者の一部が暴徒化し、6人が逮捕された。 政府と警察は、この抗議デモを非難した。 警察は、デモ参加者が警官隊に向かってれんがやガラス瓶を投げつけたり、花火を発射したりしたとして、6人を逮捕したと発表。警察官は「継続的な暴力」を受けたという。 ジャスティン・ケリー警察長官は、「これは明らかに平和的な抗議デモではなかった」「今晩の行動は暴動としか言いようがない。これは警察に対する暴力を意図した暴徒集団だった」と述べた。 女児に対する性的暴行現場近くのシティウェスト・ホテル前には、抗議デモに参加するため少なくとも1000人が集結した。 AFP記者は、抗議デモの参加者たちがアイルランド国旗を掲げ「やつらを追い出せ!」とシュプレヒコールを上げる中、警察車両に火が放たれるのを確認した。警察は催涙スプレーを使ってデモ隊を解散させようとした。 アイルランドと英国では近年、反移民感情が高まっており、難民認定申請者を収容するホテルが抗議デモや暴動の現場となっている。 アイルランドのマイケル・マーティン首相は声明で、警察に対する「暴力的な騒乱」と「卑劣な虐待」を非難した。 アイルランド警察によると、警察官1人が足を負傷し、デモの参加者は警察ヘリコプターにレーザーを照射した。 警察によると、このデモは「ソーシャルメディア上のさまざまなグループが組織し、憎悪と暴力をあおり、他者を巻き込み、参加を促している」という。【翻訳編集】 AFPBB News