韓国の95歳非転向長期囚「ロシア経由で北送を希望」…ロシア「南北の承認が重要」

非転向長期囚のアン・ハクソプさん(95)がロシアなど第3国経由で北朝鮮に送還されることを希望していることに関連し、ロシア側は自国訪問は可能だとしながらも、送還の核心は南北当局の承認を受けることだという立場を明らかにした。 アン・ハクソプ先生送還推進団によると、在韓ロシア大使館は20日と19日にそれぞれ電子メールと登記を通じて送還推進団が問い合わせした「アン・ハクソプ先生人道的送還関連面談要請」公文書に答弁した。 ロシア側はロマン・ビコフ(Roman Bykov)総領事名義のメールで「アン・ハクソプ先生はロシアと大韓民国の間の有効な2国間協定に基づき、一般的な順序でロシア連邦訪問が可能であることを改めて伝える」と明らかにした。 続いて「最も重要な問題は大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国の関係当局の承認を受けること」とし「これは南北関係の問題であり、ロシア・韓国の両国関係には影響を及ぼさないため、大使館の業務範囲でないことを理解してほしい」と説明した。 また「(ウラジオストクの)在ロシア大韓民国総領事館の職員が技術的な問題の解決に必要なあらゆる支援を提供できると予想する」と付け加えた。 これに先立ち送還推進団は16日、記者会見を開き、仁川(インチョン)を出発してウラジオストク経由で平壌(ピョンヤン)に行く案と、中国北京を経由して平壌に行く案を提示しながらアンさんの北朝鮮送還を促した。送還推進団は在韓中国大使館にも協力公文書を送ったが、まだ回答を受けていない。 アンさんは仁川江華島(カンファド)出身で、韓国戦争(朝鮮戦争)当時に北朝鮮軍に入隊した後、1953年4月に逮捕され、国防警備法(利敵罪)で有罪を宣告されて42年間服役した後、1995年に光復節(解放記念日)特赦で出所した。 金大中(キム・デジュン)政権が2000年6・15南北首脳会談を契機に同年9月に非転向長期囚63人を板門店(パンムンジョム)を通じて北送したが、当時アンさんは「米軍が出て行くまで闘争する」として残留した。非転向長期囚の北送は2000年の第1回送還から25年間なかった。

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