「結婚しよう」38歳役員候補の女性が「社内窃盗」していた理由は…マッチングアプリで出会った「相手」

「ここ5年ほど、従業員が社内で窃盗や横領をしているという調査依頼が増えています。その背景にホストの存在があるケースもありました」 こう語るのは、キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さん。彼女は、メンタル心理アドバイザー、夫婦カウンセラーの資格を持つ。 山村さんは「困っている人を救える人になりたい」という気持ちが強い。学生時代は警察官を希望していたが、当時は身長制限があり、受験資格はなかった。一般企業に勤務するが、目の前の人を助けたいという思いは強く、探偵の修行に入る。探偵は調査に入る前に、依頼者が抱えている困難やその背景を詳しく聞く。山村さんは相談から調査後に至るまで、依頼人が安心して生活し、救われるようにサポートをしている。 これまで「探偵が見た家族の肖像」として山村さんが調査した家族のことをお伝えしてきたが、この新連載「探偵はカウンセラー」は、山村さんが心のケアをどのようにして行ったのかも含め、さまざまな事例から、多くの人が抱える困難や悩みをあぶりだしていく。個人が特定されないように配慮をしながら、家族、そして個人の心のあり方が、多くの人のヒントとなる事例を紹介していく。 今回の依頼者は、サプリメント製造販売会社を経営する55歳の華代さん(仮名)。次期経営者として、10年間目をかけてきた38歳の女性役員候補が、会社から商品や備品を盗んでいる可能性が高いことがわかったという。それどころか同僚の財布からお金を抜いている可能性があることも、10人ほどの社員の聞き込み調査でわかった。 退職勧告をするためには、証拠を集める必要がある。実際この役員候補が罪を犯していたのだろうか。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加