娘に十分な食事を与えず、衰弱させたなどとして、30代の母親と交際相手の男が警視庁に逮捕されました。娘は当時、自力で歩くのが困難な状態だったということです。 記者 「都内にある閑静な住宅街です。あちらの住宅で女児は育児放棄をされていたということです」 保護責任者遺棄の疑いで逮捕されたのは、東京都内に住む30代の母親と交際相手の20代の男。今年7月ごろ、自宅で娘を低栄養状態にさせ、医療機関を受診させずに放置したなどの疑いがもたれています。 母親と男のもとで、中学生以下の複数のきょうだいと暮らしていた女の子。2人は、女の子だけ1日1食にするなど、成長に必要な量の食事を与えていなかったとみられています。 近隣住民 「(きょうだいは)肉付き良かったけど、(女の子は)やっぱり痩せてたね。家族が多いから食べ物大量に必要じゃないですか。でも、全然買っている雰囲気もないし」 事態が発覚したのは、8月上旬。女の子が都外の知人宅に預けられた際、知人宅を訪れた学童の職員がやせ細った姿を見て、児童相談所に連絡。その後、女の子が住む地域の児童相談所が報告を受け、警視庁に通報しました。 女の子は保護された際、体重が平均より10キロほど軽く、自力で歩くのが困難な状態で、おむつをはかされていたといいます。 警視庁は9月に母親の自宅を家宅捜索。押収した見守りカメラなどから、母親と男がほかのきょうだいに日常的に暴行を加えていた疑いが明らかになり、先月、2人を逮捕しました。 近隣住民 「お子さんを置いて2人で出かけちゃうの、昼間もそうだし夜もそうだし。ずっと泣きっぱなし、1時間ぐらい、延々と。火がついたような泣き声ってわかります、ギャーギャーみたいな感じの泣き声が続くので」 取り調べに対し、母親は「おかゆを与えたりはしていた」と容疑を一部否認し、男は容疑を認めているということです。 母親、交際相手 「発覚を免れるためだった」 女の子を医療機関に受診させなかった理由について、こう供述している2人。 警視庁は女の子の身体や頭などに複数のあざや、やけどの痕があることから、余罪についても調べています。