1日から始まった「犯罪被害者月間」の一環として、大阪府警北堺署は26日、被害者遺族を招いた講演会を開催した。30年前に中学生の長男を亡くした一井彩子さん(66)=堺市=は「当時はほとんど支援を受けられなかった」と指摘。「マニュアルではなく遺族の状況に沿った支援をしてほしい」と訴えた。 事件は1995年8月に発生。中学3年だった長男は角材で殴打されるなどの暴行を受け、病院に搬送されたが死亡が確認された。大阪府警は当時14~17歳の少年4人を殺人容疑で逮捕した。 少年らの刑事処分などを教えてもらえなかったという一井さん。「誰になぜ殺されたのかも知ることはできなかった。一番欲しかったのは情報」と振り返った。