【ベルリン時事】ロシア産天然ガスを欧州に送る海底パイプライン「ノルドストリーム」が2022年に爆破された事件で、イタリアで逮捕されたウクライナ人の男が27日、捜査を指揮しているドイツ当局に引き渡された。 独メディアが伝えた。男は実行グループの調整役で、主犯格の1人とみられている。爆破事件で初めて公判が開かれる見通し。 憲法に反する破壊工作の疑いなどで独検察が逮捕状を取っていた。弁護人によると、男は容疑を否認しているという。ウクライナ保安局(SBU)に所属していたとの情報があり、真相に迫れるか注目されている。 男は今年8月にイタリアで拘束後、移送に反対していたが、イタリア最高裁が先週、引き渡しを認めた。事件を巡っては、ポーランド当局も、9月に独検察の逮捕状に基づいてウクライナ人潜水士の男を拘束したが、裁判所が書類の不備を理由に釈放を決めた。