元兵庫県議の竹内英明氏(1月に死去)に犯罪の嫌疑が掛けられているとのデマを発信したとして、県警に逮捕された政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志容疑者(58)について、神戸地検は28日、名誉毀損罪で起訴した。 立花被告は9日、竹内氏に対する名誉毀損容疑で逮捕された。起訴状によると昨年12月13~14日、竹内氏について「警察の取り調べを受けているのは多分間違いない」などと街頭演説で発言したほか、竹内氏の死亡直後の今年1月19~20日、交流サイト(SNS)や応援演説で「明日逮捕される予定だった」などと発信したとされる。 当初は罪の成立を争う姿勢とされたが、逮捕5日後には弁護人が「罪を認め、謝罪すべきところは謝罪する」と述べ、容疑を認める意向を明らかにした。 立花被告はこれまでに、NHK受信契約に関する個人情報を不正取得し、インターネットに流出させるとNHKに迫ったとして、威力業務妨害などの罪で懲役2年6月、執行猶予4年の判決を受け、2023年に確定している。 仮に今回の起訴による裁判で懲役か禁錮の実刑判決を受け、前回判決の執行猶予期間が過ぎる前に刑が確定すれば、執行猶予は取り消され、両事件の刑を合わせて服役することになる。ただし、今回の事件で有罪判決となっても刑期が1年以下となり、かつ特に情状酌量すべき事情があると認められれば、裁判所が再び執行猶予を付ける可能性もある。