インターネットバンキングの不正操作で購入された商品を受け取ったとして、兵庫と徳島県警の合同捜査本部は2日、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)の疑いで、ともに中国籍で古物商の会社役員の男(35)=埼玉県川口市=と宿泊施設経営の男(35)=同=を逮捕した。 2人の逮捕容疑は共謀して昨年8月5日、窃盗事件で得た商品と知りながら、炊飯器2台(販売価格計約15万7千円)を古物商の会社に配送させて受け取った疑い。調べにともに容疑を否認している。 兵庫県警サイバー捜査課によると、県内の40代男性がネットバンキングに不正アクセスされ、炊飯器の購入代金は男性の口座から支払われていた。 炊飯器は、宿泊施設経営の男が古物商の会社名義で東京都のネット通販業者に持ち込み、計14万2千円で売却。同課の調べに2人は不正に得た商品とは知らない趣旨の説明をしているという。 同課は、古物商の会社が昨年1月~今年7月、この通販業者に家電製品やゲーム機、カメラのレンズなど6831点を売り、計約3億3千万円を得たことを確認。大半は不正入手した商品とみており、2人が得た現金の行方を調べる。