「このままでは芦屋はチャイナタウンになる…」日本最強の高級住宅街で起きている"外国人トラブル"の中身

関西の高級住宅街、芦屋に異変が起きている。急激に中国人オーナーが増え、騒音トラブルなどが起きているという。だが、地域住民が恐れているのはトラブル増加や治安悪化だけではなかった。『誰も知らない「芦屋」の真実 最高級邸宅街にはどんな人が住んでいるか』(講談社+α新書)を書いたフリーライターの加藤慶さんに聞いた――。(第2回) ■芦屋における“北”と“南”の格差 ――芦屋市には独特の「南北格差」があると聞きました。 はい。芦屋市はJR東海道本線を境に、街の空気が大きく異なります。北側の山手エリア、とりわけ六麓荘町周辺は、関西財界の重鎮たちが居を構える聖域のような場所です。ここの住民たちの間では、JR線より南側のエリアを単に「南」や「海沿い」と呼び、自分たちの住む山手とは明確に区別する意識があります。 この「南北格差」が顕著に表れるのが、選挙の際の政治家の動きです。市議会議員選挙の際、候補者たちは人の出入りが多く人口も密集している南側では熱心に選挙活動を行いますが、北側の六麓荘エリアにはほとんど足を運びません。高い塀に囲まれた豪邸が並ぶこの地域では、街頭演説をしたところで聴衆が集まるわけでもなく、票田としての性質がまったく異なるからです。 一方で、国会議員クラスの大物政治家となると話は別です。彼らは南側には目もくれず、ハイヤーで六麓荘へ向かいます。選挙活動のためではなく、そこに住む財界有力者や企業のトップに挨拶をするためです。かつては安倍晋三氏や菅義偉氏といった首相経験者も、六麓荘のパーティーに姿を見せていたといいます。 六麓荘の住民は自分たちのビジネスが有利に働くように政治家に働きかけたいでしょうし、政治家にとって多くの従業員を抱える経営者は重要な票田です。同じ選挙活動でも、北側と南側では政治のスケールが大きく異なっているのです。

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