タイ国籍の少女が東京のマッサージ店で違法に働かされていた事件をめぐり、人身取引などの疑いでタイ警察に逮捕された少女の母親が、「違法行為だとは知らなかった」などと話していることがわかりました。 タイ国籍の母親は今年6月、日本に連れて行った当時12歳の少女を東京のマッサージ店に紹介し、性的なサービスをさせたなどとして、人身取引などの容疑でタイ警察に逮捕されました。 タイ警察はきょうの会見で、母親が借金の返済を理由に少女を店で働かせたことを認めつつも、「違法行為だとは知らなかった」などと容疑を一部否認していると明らかにしました。 少女の売上金の一部は、タイにある母親名義の口座に送金されていたということで、タイ警察は、店側と母親が少女を性的に搾取していたとみて、すでに日本で逮捕・起訴されている経営者の男についても逮捕状の請求を視野に捜査を進めるということです。 また、母親については警視庁も逮捕状をとっていますが、タイ警察は「タイで法的手続きをとったうえで、日本側から引き渡しの要請があれば協力するつもりだ」としています。 一方、関係者によりますと、日本で保護されている少女については年明けに帰国させる方向で調整が進められているということです。