尹錫悦前大統領に懲役10年求刑 韓国の非常戒厳巡る捜査妨害などで

昨年12月に出した非常戒厳をめぐり、捜査を妨害したなどとして特殊公務執行妨害などの罪に問われている韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)前大統領の論告求刑公判が26日、ソウル中央地裁で開かれ、特別検察官は懲役10年を求刑した。 内乱首謀罪などで起訴され、複数の公判が開かれている尹氏に対する初の求刑で、判決は来年1月16日に言い渡される予定。尹氏は今年1月、高位公職者犯罪捜査庁が自身の身柄拘束に乗り出した際、大統領警護庁に指示して令状の執行を妨害したとされる。また、非常戒厳を出す前の閣議に一部のメンバーだけを招集し、他の閣僚らの議決権を侵害したとされる。 聯合ニュースによると特別検察官は「被告人が自身の犯行を隠蔽(いんぺい)し、正当化するために国家機関を私物化した重大犯罪だ」と指摘した。 別に審理が進んでいる内乱首謀罪での公判は、早ければ来年1月に結審するとみられている。(ソウル=貝瀬秋彦)

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