2000年12月に東京都世田谷区の会社員、宮沢みきおさん(当時44歳)一家4人が殺害された事件は30日、未解決のまま発生から25年を迎えた。遺族の支援者らが埼玉県新座市にある一家の墓を訪れ、事件解決を願った。 墓には一家4人と、解決を願い続けた宮沢さんの父良行さん(12年に84歳で死去)が眠っている。体調不良で来られなかった宮沢さんの母節子さん(94)は、支援者を通じてメッセージを寄せた。26年前に名古屋市であった主婦殺人事件の容疑者が10月に逮捕されたことに触れ、「私たちの事件にもまだ可能性があると信じている。(犯人の)DNA型が残されており、新たな捜査手法による進展を期待している」と心境を明かした。 墓参した殺人事件被害者遺族でつくる「宙(そら)の会」特別参与で元警視庁成城署長の土田猛さん(78)は「25年がたち、元警察官として大変申し訳ない。節子さんを支え、解決に向けて元気づけながら頑張りたい」と報告した。 事件は、00年12月30日深夜~31日未明に発生。世田谷区上祖師谷3の住宅で、宮沢さんのほか妻泰子さん(当時41歳)、長女にいなさん(同8歳)、長男礼ちゃん(同6歳)が何者かに殺された。情報提供は、成城署捜査本部(03・3482・0110)へ。【菅健吾、写真も】