知人男性をラオスへ“強制移送” 静岡県警がトクリュウ検挙 強引な犯行の背景に「かけ子」の人材難か

■「上まで話を通している」脅して連れ去る 特殊詐欺の「かけ子」をさせるために、男性を東南アジアに移送したとして、静岡県内で初めて「海外移送型」のリクルーターグループが逮捕されました。 背景にあるとみられるのが「かけ子」の人材難。拠点が海外に移る中、詐欺グループが強引な犯行に及んでいる可能性も。 <社会部 田島かのん記者> 「容疑者とみられる男が署から出てきました。車に乗り込みます」 1月15日、所在国外移送略取と誘拐の疑いで逮捕されたのは、富士宮市の無職の男(25)ら男4人です。 警察によりますと、容疑者の男ら4人は2025年1月、静岡県内に住む20代の知人男性を県内から羽田空港まで連れ去り、特殊詐欺の「かけ子」をさせるため、東南アジアに移送した疑いが持たれています。 犯行グループは当初、「1年間かけ子をやれば1000万円稼げる」という言葉で被害者に投げかけ、その後「もう上まで話を通しているから断れないぞ」などと脅し、後戻りできない状況に追い込んだということです。 ■海外拠点での「人材難」が背景か 今回、被害者が送り込まれたのは東南アジアのラオス。 近年、このエリアには特殊詐欺グループが相次いで進出していますが、専門家は日本語を操る「かけ子」の人材難にあえいでいるのではないかと指摘します。 <犯罪ジャーナリスト 小川泰平さん> 「拠点はある。拠点は次から次へと、ラオスの次もあると思う。犯罪をやる環境はあるのに人手がいない。本人の身分証、家族の情報、職場、学校を全部把握して逃げられないようにして、それでも逃げようとすると監禁や誘拐、脅してでも連れていく」 ■県内で初めて摘発された事件の構図は 静岡県警は2025年度から、凶悪化が進む匿名・流動型犯罪グループ、通称「トクリュウ」を取り締まる組織を設置しており、このチームを中心に今回、検挙に至りました。 県警は今回の事件の詳しいいきさつを調べるほか、市民がトクリュウ犯罪に巻き込まれないように注意を呼びかけていく方針です。

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