どんでん返し&伏線回収が気持ちいい!ネタバレ厳禁ホラー5選『時間回廊の殺人』『ベター・ウォッチ・アウト』ほか

2025年は『WEPONS/ウェポンズ』『近畿地方のある場所について』『シェルビー・オークス』など、「ネタバレ厳禁」と謳われたホラー映画が数多く公開され大きな話題となった。今回はそんな、まさかの結末、予想外の真相…まさに「ネタバレ厳禁!」なホラー映画を、配信サービス等で観られる作品(2026年1月現在)からピックアップ。 失踪者が続出する家に隠された秘密とは…『時間回廊の殺人』 ある郊外の邸宅で殺人事件が発生。夫と息子を殺害したとされる母親・ミヒが逮捕され、30年の求刑される。それから25年後、仮釈放となり家に帰ってきたミヒ。心配した神父が「あの日」の真相を聞き出そうと家を訪れるも、その心は閉ざされたまま。 やがてその家では25年周期で一家が行方不明になっていることが判明。一方ミヒは過去に家で起きた奇妙な現象を思い出していた…。 2013年製作のベネズエラ映画『マザーハウス 恐怖の使者』の韓国リメイク。オリジナルとあらすじはほとんど変わらないが、日本統治下の歴史や、家父長制の根深さを追加し、独自の世界観を構築。和様式の邸宅がお屋敷ホラーとしての雰囲気をさらに高めている。 当初は主人公同様、観ている側も何が起きているのかわからないが、次第に全容が明らかになっていくと「時間回廊」のタイトル回収もすっきり。そこから点と点が繋がり、面白さが増してゆく。 終盤の、母と息子の刹那の邂逅は感涙必至。そして神父の正体も…、おっと、これ以上は映画を観て確かめて欲しい。 機会があれば、オリジナル版もぜひ。 『時間回廊の殺人』はPrime Video、U-NEXTにて配信中。 妊婦に謎の超常現象が襲い掛かる!『ヴィジョン/暗闇の来訪者』 交通事故のトラウマに苦しむ妊婦のイヴリー。夫とともにワイナリーのある郊外の邸宅に引っ越してくる。そこでイヴリーは黒い影に襲われる幻覚を見たり、ポルターガイスト現象などに遭遇。怪奇現象?何かの呪い…?だが夫や周囲の人間はイヴリーの話を信じてくれず、次第に追い詰められていく。そんな折、決定的な出来事が起こる。 この展開を思いついた時、監督はガッツポーズしただろうな!と思えるほどのアイデア勝負の快作。終盤にかけて怒涛の伏線回収に「そうだったのか!」という快感と驚きを感じること間違いなし。 ブラムハウス・プロダクションとシチュエーションスリラーの傑作『SAW』のスタッフが制作に関わっているだけあって、不穏な空気の作り方とジェットコースターのような話運びはさすがの一言。なんの予備知識も入れずに見て欲しい「ネタバレ厳禁ホラー」の隠れた秀作だ。 『ヴィジョン/暗闇の来訪者』はU-NEXTにて配信中。 ホームインベイジョンもの?ホラーコメディ?からの意外な展開に驚愕『ベター・ウォッチ・アウト:クリスマスの侵略者』 クリスマスが近づくある夜、ティーンエイジャーのアシュリーはベビーシッターとして、13歳のルークの家にやって来る。ピザを食べたり他愛もない会話をしたりと普段通りの夜、のはずだった。だが家の外に不審者の影が!まだ幼いルークを守ろうと、襲い掛かる侵入者に対抗しようとするアシュリーだったが…。 …と、ここまでは、実は年上のアシュリーの気を引くためにルークが友人と考えたイタズラ。だが、思わぬほころびから一転、「最悪の事態」を招くことになる。 (予告編には若干のネタバレが含まれているので注意!) 2016年製作の本作は、2018年にひっとりとNetflixで配信され、ホラー好きの間で話題となっていた作品。その後2020年に劇場公開され、誰も予想できないまさかの展開の連続に「胸糞ホラー」との呼び声も上がった。 中盤で起こる、どんでん返しというか手のひら返しというかちゃぶ台返しというか…とにかく波乱の状況に、観ているこちらも大いに揺さぶられるはず。最後まで気が抜けない、スリラー、コメディー、ホラーを行き交う、ボーダージャンルな一作だ。 『ベター・ウォッチ・アウト クリスマスの侵略者』はPrime Video、U-NEXTほかにて配信中。 家族の周辺をうろつく幽霊の正体は…?『プレゼンス 存在』 大きな屋敷に引っ越してきた4人家族。だが一家はバラバラで崩壊寸前。引っ越しはその解決の一助になるはずだった。ところが妹のクロエはこの家に「何者か」の存在を感じるようになる。「それ」は家族に近づき、家族の秘密を覗き見し続ける…。 「オーシャンズ」シリーズのスティーブン・ソダーバーグ監督がホラー作品に初挑戦した本作。全編が「幽霊視点」で描かれるという異色のホラーとして、2025年に公開され大きな話題を呼んだ。 本作では「幽霊」とは何か、という根源的な謎を問い直している作品と言えるだろう。『A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー』(2017/デヴィッド・ロウリー監督)では時間を超越していく存在、『私はゴースト』(2012/H・P・メンドーサ監督)では「家」そのものに取り憑き成仏できない存在、といったように作品によってそれぞれの解釈がなされているが、本作では、「家族」に執着する存在としての一面が描かれる。 そうして、本作のラストワンカット、ほんの一瞬だけ「幽霊」の正体”らしきもの”が映り込む瞬間がある。そこで観客は初めて「幽霊」が誰で、何のためにそこにいたのか理解する。 「それ」は確かに「存在」していた…そう思わせる、悲しみに満ちていながらも穏やかなラストシーンにぜひ浸って欲しい。 『プレゼンス 存在』DVDはレンタル中。 静かなお屋敷に潜む「美しいもの」ーー『呪われし家に咲く一輪の花』 極度にこわがりなリリーは認知症が進行し始めたホラー作家のアイリスの介護のため、田舎町の邸宅で住み込みで働くことになる。だがアイリスはリリーを「ポリー」と呼び間違え、リリー自身も家で心霊現象に遭遇するなど不可解な出来事に次々と見舞われる。 やがて「ポリー」が実在の人物で、この家で夫に殺害された女性の名前だとわかり、リリーはこの家に隠された真相を探り始める…。 『ロングレッグス』『THE MONKEY/ザ・モンキー』と、2025年に話題作が続けて公開された注目の映画監督、オズグッド・パーキンスによる2016年の作品。 前述の2作とは違い、ストーリーは実に平坦で一見すると何も起きていないように見える。その語り口はまるで小説を読んでいるかのような、独特な雰囲気を漂わせている。あまりに静かなホラー映画過ぎて、こちらも幻を見ているような、壁のシミが段々と人の顔に見えてくるような不思議な感覚に陥る。 だが、その静けさは終盤で一変。「亡霊」と「家」、それぞれが深く密接に関わっていることを暗示させる不吉な結末を迎えるのだ。 ちなみに原題は「I Am the Pretty Things That Lives in the House」。”the Pretty Things”…それが意味するところがわかった時、ぞっと背筋が凍るような思いがする、文学性の高いホラー作品に仕上がっている。 『呪われし家に咲く一輪の花』はNetflixにて配信中。

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