長崎県諫早市で起きた女児誘拐殺害事件からことしで25年。娘・和未子さん(当時7)を奪われた父・川原冨由紀さんは、無期懲役で服役中の加害者に対し、3度目となる損害賠償請求を起こしました。 仕事を失い、家族は離散、精神を病み、生活保護での暮らしを余儀なくされる生活をさらに追いつめる「10年の時効」。加害者の人権ばかりが守られ、遺族が困窮していく犯罪被害者の現実を遺族は訴えています。 【前編を読む】「思い出話は‟禁句”」小学1年の娘を奪われた父 受刑者に賠償求め再々提訴 諌早女児殺害事件から25年 ■「なんでそんなに暗い?」娘を殺された父の孤立 人を雇い、社長として経営していた工務店も、事件後は立ち行かなくなりました。働いて生きていくために長崎を離れた一家。でも再就職先では「暗い」と言われ、仕事は続けられませんでした。妻とは離婚しました。 遺族(父親)・川原冨由紀さん: 「仕事に行っても『なんでそんなに暗いの?そんな暗かったら仕事にならん』って。資格(建築士)も持っとったけど、どこに行っても長続きしないんです。何考えてるか分からない感じだったと思います。上手に断られるんです。明日から来なくていいですよって」 ■300円のコロッケを3日かけて食べる生活 今は福岡市で1人暮らし。生活費を切り詰めながらの生活は過酷です。光熱費は決まっているので食費を削る日々。 「朝は食パン。晩御飯のおかずはストアでコロッケとか300円位で買って2〜3日かけて食べたり。米5キロは2か月位かけて食べて、缶詰を買いだめしたり。でも缶詰は毎日食べていたら気が滅入るね…」 ■「顔を見られたから、殺すしかなかった」 身勝手な動機 【判決要旨より】 『被告人は、誘拐した少女を解放したため、その少女の記憶から作成された犯人の似顔絵が決め手となって犯人が逮捕されたという報道があったことから、被害者は殺すしかないと考えたこと自体は公判廷でも認めているのである』