新名神6人死亡、容疑者「前見てなかった」 被害者一人は帰省途中か

三重県亀山市の新名神高速道路下り車線のトンネルで計6人が死亡した多重事故で、事故を起こした大型トラックを運転していた水谷水都代容疑者(54)=広島県安芸高田市、自動車運転死傷処罰法違反容疑で逮捕=が「前を見ていなかった。ブレーキを踏んだが間に合わなかった」などと供述していたことが、捜査関係者への取材で分かった。県警は、脇見運転をした可能性も視野に調べている。 県警は24日夜、水谷容疑者の立ち会いのもと、現場で実況見分をした。トンネル出口の一部をブルーシートで覆うなどして捜査する場面もあった。 県警によると、大型トラックは20日午前2時20分ごろ、工事に伴う渋滞の最後尾にいた5人が乗った乗用車に追突。その前にいた性別不明の成人が乗った乗用車1台も巻き込まれ、ともに炎上し、計6人が死亡した。 路面にはブレーキ痕が残っていたといい、県警は水谷容疑者が追突する直前に渋滞中の乗用車に気付いたとみている。 水谷容疑者は事故当日、積み荷の生活用品を東京方面から広島へ運ぶ途中だった。捜査関係者によると、水谷容疑者は「休憩しながら走っていた」とも供述し、運転に支障をきたすような既往症もないという。居眠りはなかったとみて、県警は勤務先の運送会社=広島市=から押収したトラックのドライブレコーダーのデータなどをふまえ、当時の運転状況を調べる。 また、県警は亡くなった6人の司法解剖を実施し、身元や死因の特定を進めている。 炎上した2台の乗用車はともに県外ナンバーだったという。捜査関係者によると、成人1人が乗った車は単身赴任先から帰省する途中で事故に遭ったとみられる。また、子どもを含む家族とみられる5人は旅行中だった可能性がある。 遺体の損傷が激しいことから、県警はDNA型鑑定を実施し、身元の特定は4月以降にずれ込む見通しという。(安田琢典)

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